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CRISPRで遺伝子編集した膵島細胞、免疫抑制なしで生着

Carlsson PO, Hu X, Scholz H, et al. Survival of Transplanted Allogeneic Beta Cells with No Immunosuppression. N Engl J Med. Published online August 4, 2025. doi:10.1056/NEJMoa2503822

25/8/4

N Engl J Med

症例

42歳男性、37年の1型糖尿病歴
HbA1c 10.9%、Cペプチドは測定感度以下。

60歳ドナー膵臓から分離した膵島細胞を
免疫拒絶を回避するようにCRISPRで遺伝子編集
(HLAクラスI・II欠失、CD47高発現)

左前腕の腕橈骨筋に計約7,960万個の遺伝子編集膵島細胞を局所注射で前腕の筋肉に移植
免疫抑制薬は一切使用せず。

移植12週後も、免疫拒絶反応なし
C-ペプチドは安定しており、ブドウ糖に反応してインスリン分泌が認められた

「免疫抑制薬なしにヒト同種膵島が生着し機能した」初の臨床報告
投与細胞数は通常の臨床膵島移植の約7%と低用量であったが、Cペプチド分泌を確認
将来的に十分量のHIP膵島を投与すれば インスリン離脱(治癒的効果) が期待できる

課題として、未編集細胞が混在していた点、長期成績、安全性(遺伝子挿入変異リスク)の評価が必要

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